弥山凌ハーフロックタイム

〜凌の気ままな日常〜

ウイスキーをハーフロックで グラスにウイスキーと水を半々に注ぐ 度数も下がって程よく酔っ払う そんな気分で… いくつになっても夢追い人、演者 弥山凌(ミヤマリョウ)の、取り止めもない、よもやま話を今夜も聞いてもらいましょう。

いつものカクテルで。『K・陽子』vol.8

イメージ pixabay


Episode 078


2023年11月3日深夜発
今日の思い、今日の出来事@京都

2日は,誕生日でしたが、
やはり、幾つになっても誕生日は,いいものです。ですよねー

はあ⁈ いいわけがない!
飲食の仕事に従事してる限り、
文化の日イブに休みは,取れない

僕の人生で8割以上の割合を占める飲食店勤務、だから誕生日に休むことは奇跡に近い(奇跡が好きだね)

お店は,祭日前とあって、スタッフが悲鳴をあげるほど忙しかった
そして、祭日の今日も忙しかった
暇な日は,最近ないですね
毎日老体に鞭を打って
仕事に励んでる状態でありんす
それでも、スタッフとの関係が良くて、
僕としては、幸せな時間なのですが

いつまでダラダラと無意味な話を続けるつもりなんだと、お怒りのようなので
本題に移りますか…

誕生日メッセージを頂いた方の中に
2018年に福岡で僕が撮影に参加し、2019年に公開された映画のプロデューサーの方がいて、25日に京都に仕事で来るということで、夜は、お店に寄っていただくことになりました
昼間は、ロームシアターで先行上映される映画鑑賞のお供に僕も参上することになり、もしかしたら、来年くらい
映画に呼んでいただけるのではないかと
ちょっと期待しております
実は、最近の事ですが、
「来年は,映画に出る」と公言していたので、またもや、神仏の力が働いたのかもしれません

前回の映画を紹介しますと
福岡を舞台にしたハッカー映画
『電気海月のインシデント』です
2019年4月13日に新宿で舞台挨拶があり、僕も演者の1人として参加しました

ワンシーンだけでしたが、ちゃんとセリフも頂いて、キャラ作りには苦しみましたが、爪痕を残せたのではないかと
それにしても、あれから5年が経つのですから、誰も僕を必要としていない
と言うのが、現実ですね

諦めの悪い性格なので、世の中に認めてもらうまで頑張りますか!?


不定期恋愛小説 『K・陽子』vol.8

 

「意気地なし!なんで見送ってくれないのよ。一の瀬さんって、そういう人だったの。勇気がないんだから」
「勇気なんて必要ないさ、男が女を好きになる時には。陽子がオレの気持ちを知っていれば問題ないだろう」
「そういうセリフだけは、人並み以上なんだ。それで普通の女は騙せてもね。陽子みたいに賢い女の子は、騙されないんだから」
「そんなつもりはないよ。オレは、真面目に取り組んでいるんだから、君との恋愛に」
「ところで誕生日は、どうするの。誰かさんと一緒」
「残念なことにオレ、誕生日に仕事を休めないんだ。文化の日の前日だから、稼ぎ時って言うやつ」
「じゃあ、お店に行こうかな。困る?大丈夫だよね。一の瀬さん気にしないよね。帰りに送ってもらおうかな」
少し困った。その日の状況次第か。簡単には、店を抜けられない。12時を回れば、店も落ち着いてると思うが。サブの石井にうまくやってもらうか。一時間もあれば、戻って来られる。

陽子は、結局現れなかった。代わりにSが、やって来た。同僚の美容部員小夜美也子を連れ、まんまる顔にいつもの笑顔を浮かべて店に入って来た。誕生日のような行事には敏感な性格だった。
「思ったより空いてるのね。後で渡瀬さんが来るって。ほらこの前渡瀬さんに紹介したでしょう。小夜さんの方に電話があったの。遅くに来るって、まだ来てないみたいね。向かいのお店でご飯でも食べてるのかなあ。小夜さんに何か美味しいのを作ってあげて。私いつものカクテルでいいから」
『いつものカクテルで』って言われて、陽子の顔を思い浮かべた。彼女ならきっと注意する。
「『で』じゃないでしょう。『が』って言わないと相手は傷つくの。何でもいいみたいに思えるでしょう。『いつものがいいな』って言ってあげると相手は嬉しいの」
陽子の考え方が好きだった。ちょっとした気配りで人間関係は、変わるものだ。
「どうかしたの。私変なこと言った」
Sが、訝しげにこちらを見る。美也子も妖艶な眼差しで僕を眺めていた。
Sの会社では珍しく、世間一般の美容部員が与える印象を彼女は持ち合わせていた。美也子は、キツめの化粧が華やかさを演出し、振る舞いの中に夜遊び慣れた感じのする女性だった。渡瀬さんが彼女にご執心する理由が分かる気がした。僕には、彼女が本気で渡瀬さんを相手にするとは思えなかった。もっとも渡瀬さんが好きになる女性は、彼の手に負えないタイプが多かった。僕の眼の前で繰り広げられる渡瀬さん主演の恋愛ドラマは、結末がいつもブルーエンドだった。

 

✳この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。